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なぜ?隣接3項間の漸化式

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隣接3項間の漸化式

 隣接3項間の漸化式でなぜこのような変形ができるのかを考えてみましょう。

もとになる解と係数の関係

◎解と係数の関係

2次方程式 ax^2+bx+c=0の2つの解を α,βとすると

\displaystyle α+β=-\frac{b}{a}\displaystyle αβ=\frac{c}{a}

とくに a=1 のとき

x^2+bx+c=0の2つの解を α,βとすると

\displaystyle α+β=-b\displaystyle αβ=c

解と係数の関係を用いて変形

2次方程式を変形

 漸化式 a_{n+2}+pa_{n+1}+qa_n=02次方程式 x^2+px+q=0 として見る。

この2次方程式の2解が α,βのとき,解と係数の関係から

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従って x^2-αx-βx+αβ=0

 この等式を変形し

 x^2-βx=αx-αβ から x^2-βx=α(x-β)
 x^2-αx=βx-αβ から x^2-αx=β(x-α)

を得る。

・漸化式で考える

 2次方程式 x^2+px+q=0の異なる2解α,βを用いて

漸化式 a_{n+2}+pa_{n+1}+qa_n=0

a_{n+2}-(α+β)a_{n+1}+αβa_n=0とすれば

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と変形できる。

一般項を求める(補足)

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等比数列の漸化式の形に

 漸化式 c_{n+1}=5c_n

数列 {c_n} は初項 c_1 公比 5 の等比数列でした。

 同じように考えると

a_{n+2}-βa_{n+1}=α(a_{n+1}-βa_n) 

数列 {a_{n+1}-βa_n} は

初項 a_2-βa_1 公比 α等比数列

 

a_{n+2}-αa_{n+1}=β(a_{n+1}-αa_n) 

数列 {a_{n+1}-αa_n} は

初項 a_2-αa_1 公比 β等比数列

2つの式

 a_{n+1}-βa_n=…

 a_{n+1}-αa_n=…

を連立させれば一般項 a_n を求めることができますね。